皆さんこんにちは。
ご無沙汰しています。
コロナの緊急事態宣言も解除されて、もうすぐ桜が満開になりそうです。
ただ、以前のような仕事や生活のスタイルがすっかり変わってしまいました。
いいような悪いゆうな、そして寂しいような気持ちですが、そういう在宅中心の生活の中で、オーディオブックが人気を集めているそうです。
今日はその朗読に関連して、画期的な合成音声ソフトが登場しましたのでご紹介します。
それは、voicepeakというAI合成音声ソフトウェアです。
何か画期的かといいますと、肉声に極めて近いと感じられる自然な声の質と、廉価で商用可能というビジネスモデルという点です。二重の意味で、合成音声の世界に激震をもたらしたのではないかと感じています。
この10年間、各種の合成音声ソフトウェアが登場し、それはそれでかなりの自然さでしたが、やはり最近のAI技術の波が合成音声の世界にも到来して、自然さのレベルを格段に高いものにしました。そのAI技術の結晶の一つが、このボイスピークという合成音声技術だと思います。
また、ビジネス面で見ると、これまでの合成音声ソフトウェアは高額でした。しかも、サブスクリプション、つまり一定期間の継続利用の定額制が中心で、とても一般には手が出ないものでした。個人利用向けのものもありますが、機能や用途に制限がかかるケースが一般的です。
歌を歌わせるボーカロイドがずっと以前から花開いているのに、文章を読み上げさせるボイスロイドの世界がなぜここまで制約が多く、普及がなされないのだろうと、ずっと訝しい思いを抱いてきました。
そういう長年のもやもやを吹き払ってくれたのが、このボイスピークというAI合成音声ソフトウェアでした。あまりに画期的過ぎる商品ですが、(言葉を換えると、業界秩序破壊的商品ともいえます。)、これが起爆剤となって、他社の合成音声ソフトウェアやビジネスモデルも、一般の愛好家に手が届くようなリーズナブルな料金で、高品質のAI合成音声を楽しめるようになることを期待しています。
さて、このソフトウェアを早速購入して、試してみましたので、ご紹介します。
5つの短篇の朗読作品の試作品を作りました。
男性3人、女性3人、女の子の計7人の声が含まれていますので、これらを適宜混ぜて、読み上げさせてみました。
最初が、菊池寛の「私の日常道徳」約十箇条を、6人の声で読み上げました。次に、横光利一の「琵琶湖」、そして、太宰治の「富士について」、続いて、寺田寅彦の「どんぐり」。この「どんぐり」は、亡くなった妻の回想ですので、悲しみのトーンを強くしてみました。最後に、竹久夢二の童話である「朝」となります。
今回発売されたものは、計7人の声が含まれていますが、今後、声をどんどん増やしていくとサイトに書かれていました。朗読の世界は、中高年のかたの声が味わい深いものですし、声優の方々だけではなく、もっぱら、朗読や音訳をされている方々の声が、もっとほしいものです。15年ほど前から、ケロログやシーサーなどのボイスブログで、ネット上での朗読が花開いた時に、多くの朗読をアップしていただいた、朗読愛好家の皆さんの声が、このソフトウェアの音素として提供されたら、どんなに素晴らしいことだろうか・・・と感じています。
それでは、試作した5つの作品を、どうぞお聞きください。
○「AI合成音声ソフトvoicepeakで朗読作品を試作してみました」(上記の文章です)
○
〇横光利一 「琵琶湖」
〇太宰治 「富士について」
〇寺田寅彦 「どんぐり」
〇竹久夢二 「朝」